「やっと弾けるようになったんじゃな」
おじいさんが帰ってきて言いました。
「おじいさん!!僕」
「いやいや練習してもうまくはならんさ。まずは自分で楽しまないとな」
こおろぎ君の楽しそうなバイオリンの音は、遠くまで響いてゆきました。