サンタさんの家の前では、奥さんが心配そうに迎えに出ていました。
「遅かったじゃないですか、心配していたんですよ」
「ああ、わしのことはいいから、トナカイたちを早く休ませてやっておくれ」
「いやあ、今年のクリスマスイヴはきつかったなあ、まいったよ」
「何かあったんですか?」
「さすがに月は遠かったなあ。ちょっと遅くなってしまったが、無事済んで良かったよ。この金平糖おいしいよ、食べるかい?」
「はあ?月ですって?」