こおろぎ君は、毎日おじいさんの金平糖作りをお手伝いしました。
そして時間があれば丘の上まで行き、バイオリンのお稽古をしていました。
ところが、こおろぎ君のバイオリンはとてもへたくそだったのです。
「毎日毎日うるさいなあ、我慢できないよ。あっちでやってくれよ」
木の上に住む小鳥さんは言いました。
「ごめんなさい」
こおろぎ君はぺこりと頭を下げて立ち去りました。