3年目の12月 モニター
3年目の12月 モニター

それは、冬の寒い朝。ちえチュウが、かもねぎハウスに来て3年が過ぎ、もうすぐ4年目に突入しようとしていた頃事件が起きた。ちえチュウのマシンが新しく入れ替わったのである。早速スイッチを入れるちえチュウ。

「あれれ?モニターが点かないでチュね〜?」

確かにちえチュウのモニターは、真っ黒けだった。

「社長!モニターが壊れているでチュ。初期不良でチュ。まったくしょうがないでチュね。交換して貰うでチュ」

「モニターの初期不良は珍しいな?どうしたんだろう?」
社長はしみじみつぶやいた。しかし社長は見逃さなかった。目のはじっこに写る電源ケーブルを。

3年目の12月 モニター

「おや?この電源ケーブルはなんで余っているんだ?」
「昨日マシンを組み替えたときに余ったでチュ」
「まさかと思うが、モニターの電源はどうした?」
「ちゃんと本体と繋がっているでチュ」

当然でチュと言う顔で、ちえチュウは鼻を膨らました。しかしマシンの裏を見た社長は愕然とした。

3年目の12月 モニター

確かに本体とモニターは繋がっていたが、モニターの電源はどこからも繋がっていなかったのである。

おとぼけちえチュウ、そろそろいい感じの年頃。勤続3年にして、初めてモニターに電源が必要であることに気づいたのであった。

世の中には、まだまだちえチュウが知らないことがいっぱいあるに違いない。と、いやーな予感がする社長であった。