インストールで何しとーる
インストールで何しとーる

Macの学校に行っていたちえチュウ。もちろんMacは得意だと豪語していた。そこで社長はちえチュウ用のマシンとして「8600/200」を買い与えたのである。

「じゃ、さっそく箱から出して自分の机の上にセッティングして」と申し渡したところ「セッティング?」ちえチュウは箱の上にのっかってぼーっとしていた。
「もしかしたらセッティングが解らないのかな?」「はいっ」

ちえチュウの元気の良い返事に社長の眉間にしわが一本出来た。

インストールで何しとーる

「ほら、よ〜く見てごらん。マシンの後ろに穴がいくつかあるだろう。穴の上には何やら模様がありますね〜。じゃあ、今度はこのケーブル。ケーブルの先にも絵が描いてありますね〜。おや〜?同じ絵がありますねえ。同じ絵と絵を合わせてみようか・・・」
「入ったでちゅ!!」「じゃ、全部の絵を合わせてつなげてみようか」しばらくして・・・「セッティング完了しましたでちゅ!!」ちえちゅうが得意げに報告した。

無事セッティングが完了したところで、今度はソフトのインストールである。そこで学校で何をやっていたのかを訊ねたら「Illustratorで模様を作っていたでちゅ」「おお、すばらしい。んじゃベジェ曲線はおっけーなわけね」「ベジェ曲線?」「まあいいや。とりあえずIllustratorをインストールして、終わったら声をかけてくれたまえ」

ここでまたちえチュウは、Illustratorのパッケージを抱えたまま固まっていた。「もしかしてインストールがわからんのか?」「はいっ!!」

眉間のしわが2本に増えた。

インストールで何しとーる

すったもんだのあげくようやくインストールが完了して再起動したときである。
「危ないでちゅ!!みなさん逃げて下さい!!」ちえチュウの絶叫を聞き、一同何事かと近づいてみると、ちえチュウのマシンに「爆弾マーク」が出ていた。
「このコンピュータは爆発するでちゅ!!119に電話でちゅ!!」受話器を取ろうとしたちえチュウより先に社長が受話器をつかみ、ちえチュウの頭を一発なぐった。

こうしてちえチュウは、かもねぎハウスに勤務一日目にして「Macが使えるねずみ」から「うそつきねずみ」に格下げになったのである。