ちえチュウが来た日
ちえチュウが来た日

98年1月。雪の降る寒い日であった。

かもねぎハウスに出入りしている保険屋のおばちゃんが一匹のねずみをポケットに入れてやって来た。「このねずみをここに置いてもらえませんか?よく働く良いねずみです。私が保証します!」

おばちゃんに保証されてもなあ・・・と思いながらも、社長はそのねずみを見た。するとねずみはポケットの中でぐったりしている。「どうしたんだ!?しっかりしろ!!」社長の声にねずみはうっすらと目を開けた。

「おなかすいたぁ・・・一週間何も食べてないんです・・・」弱々しいねずみの声であった。

ちえチュウが来た日

しかし、社長のアンテナがびびびっと反応した。「このねずみ、ただのねずみじゃないな」その場で社長はねずみの履歴書に、ぽんと「採用」の判子をついたのであった。

ねずみの名は「ちえチュウ」。歳は23らしい。とりあえず、その場にあった伝兵衛のおやつ「わんべえ」を食べさせて貰ったちえチュウは、少し元気を取り戻し、さっそくMacの前に座ったのである。

「あ、ちえチュウはMacがとくいでちゅ。Macの学校へ通っていたでちゅ」社長の勘は当たった。やはりただのねずみではなかったようだ。

ちえチュウが来た日

「あれれっ?おかしいでちゅね?Macが動かなくなったでちゅ。こういう時はこうするでちゅ」ちえチュウは勢いよくコンセントを引っ張った。

一同唖然とする中「わしの勘が外れたか・・・」がっくり肩を落とした社長であった。