満月

ひなたは満月が好き。
なにげに夜空を見上げてお月様がまん丸だったら、妙に嬉しい。なんか得した気分である。

今では満月の日をチェックして、その日は出来るだけ夜空を見るようにしているくらい、好きである。

で、満月を眺めて何をするかと言えば、ひたすらぼーっと眺める。あまりにぼーっと月を眺めているので、伝兵衛が不思議そうに私を見る。こういう場合一人で夜空を見上げに行くのは少々恥ずかしいので、伝兵衛が付き合わされるのである。(獅子座流星群も、伝兵衛は夜中にたたき起こされて付き合わされている。こういうときにはとても役にたつ犬である。しかも抱きつけば湯たんぽ代わりになる便利な奴)

それで、あまりに綺麗な満月の夜なんかだと、思わず満月にいろいろ願掛けしてしまうのである。流れ星じゃないんだしと思いつつも、つい三回唱えるひなた。相手はじっとしているから、余裕で願い事を三回繰り返せるから気に入っていた。

ところが「Swear not the moon」とロミオとジュリエットのセリフに出てくるらしい。「月に誓うのはやめとけ」ってことだって。なぜなら月は満ち欠けするから、誓っても変化するとか。納得。シェークスピアに一本とられちまった。

そっか、私のお願いごとが全然叶わないのは、月にお願いしたのが間違いだったんだな。やっぱ願い事は流れ星か?今年の獅子座に賭けよう。

満月