お好み焼き・きんさい

社長はお好み焼きにはうるさい。そして、広島出身のせいか「広島風」が好きである。

そんなうるさい社長が週に一度は通っていた「広島風お好み焼き」の店があった。その名も「きんさい」

思い起こせば10数年。「きんさい」がオープンして以来、雨の日も雪の日も、はたまたとんでもなく暑い夏の日でも、社長は毎週セッセと通っていた。

事務所に来るお客様を、何人も連れて行き自慢していたのである。(自分が作ったわけでもないくせに)

ところが、この夏、かもねぎハウスはすんごく忙しい日々が続き、呑気に外食している時間もなく、殆ど近所にお弁当を買いに行ったり、ピザを取ったりと、すさんだ夜食生活が続いていたのである。そして、ハッと気づけば、なんと3ヶ月ものあいだ、社長はあれほど通っていた「きんさい」へ行っていないのである。

「これはいかん、お好み焼きを食べに行かねば」少し余裕の出来た8月の下旬。社長はスタッフ数名と「きんさい」へ行った。しかぁし、シャッターが閉まっているのである。
「おっちゃん、また休んでるでー。釣りでもいってるのかなぁ?」そんな呑気なことを言っていたのだが、何となく店の雰囲気が違うのである。確かにお好み焼きと書いてあるが「お好み焼き・ちぢみ」と書いてある。いつからちぢみを始めたのかな?なんて思いつつ、よーく看板を見たら、なんと、店の名前が変わっていたのであった。

「ひょえーーーーーーー、きんさいはどうなったんや?!」
叫ぶ社長。そういえば、おじさんそろそろ店閉めたいみたいなこと言ってはったかも。。。そんなことを思い出し、でもあまりの突然の展開でくらくらしてしまった。

次の日、他のスタッフにもそのことを伝えると、全員驚愕し「もうあの味が食べられないのか。。。」と、ショックを隠し切れない様子である。

きんさいのおじさん。私たちは「超」ショックです。これを見たら連絡を下さい。

お好み焼き・きんさい