貧乏性

ひなたは、おばあちゃん子だったせいか、物が捨てられないのである。

古い物を大事にとってはあるが、高価な物は何ひとつない。がらくたばかりであるが、何故か捨てられない。

包装紙、リボン、紙袋は基本で、コーヒーの空き瓶、紅茶の缶、その他諸々、とにかく捨てずに取っておくのである。

取っておいてどうなるかと言えば、何も使うあてもなくただ貯まって収集がつかなくなり、どえらいことになる。なので、3年に一度くらいの割合で、どどんと思い切って処分するのであるが、やはりそこでも捨てきれずに残してしまう物があったりする。

最近は犬ぐるみ作りにハマっているが、材料のモヘアの端切れがまたしても捨てられず、貯まってきている。
使いようがないわずかな端切れも、もしかして小さいわんこを作った時に使えるかも。。。なんて思い出したらもう大変。モヘア自体が安くはないので、端切れと言ってもそう簡単に捨てる気にはなれないのである。現在モヘアの端切れが私の部屋の限られたスペース内で、最も勢力を拡大してきている。

これに加え、わんこサイズに合わせたいろいろな小道具の制作にハマりだしたら、小さな木片、短いワイヤー、何かのキャップ、糸巻きの芯、部屋中わけのわからない物で溢れるのである。

さらに悲しいことに、あまりの散らかりように、伝兵衛がどこからか持ってきた靴下や雑巾が置いてあっても、妙に馴染んでしまうのである。これには本気で泣けた。

貧乏性